IWABEメッセージ
第224回 ウツと哲学
哲学者は、難解で抽象的な事柄を思索して、それに理論付けをします。どういう訳か文字を追うと自然に瞼が塞ぎます。そんな思いから「ニーチェ」という人物に当たってみることとしました。ドイツで十九世紀の後半に生き65才で没しました。その思想では、この世における真理、善、道徳の大切さを唱えつづけています。つまり、現世に生きている人間のために学説を打ち出したのです。とくに宗教を嫌っていると思われます。彼岸とか神や、あの世を無限に押しつけようとする行動ではなく、この世に生きている人間の道徳が必要であるとして「生の哲学」を教えているのです。決して難しくありません。自分の頭で考えられる魅力と興奮を覚えました。さて、その教えを分析してみましょう。これからは仕事、仕事の日々、工程との追い駆けっことなります。こんな毎日ではないでしょうか。仕事を終えて、じっくりと反省します。その一日を振り返って考えてみましょう。すると、自分や他人のアラが目について、ついには「ウツ」になります。自分のだめさにも怒りを感じ、彼奴は憎たらしいと思ったりします。大抵は、不快で暗い結果に辿り着きます。なぜかというと、冷静に反省したからではありません。単に疲れているからです。疲れきったときにする反省などウツへの落とし穴でしかありません。疲れているときは反省したり、振り返ったり、ましてや日記等に書くべきではありません。活発に活動しているときは考えたりもしない。だから、自分をだめだと思ったり人に対して憎しみを覚えたりしたときは、疲れている証拠です。そういう時はサッサと自分を休めなければなりません。つまり、一日の終わりに「反省をしないこと」。自己嫌悪に陥ったとき、何もかも面倒でいやになって、何をしても草臥れて仕方ないとき、元気を取り戻すために何をしたものか。ギャンブル、マッサージ、ビタミン剤、酒、いや旅行、宗教、まだまだあると思いますが答一番は、めしでも喰らって、ヘヲコイテ、 たっぷりと眠ることです。新しい力を生む。なんと、ニーチェの哲学の基本です。哲学とはこんな原理だ心配するな。がんばろう。よろしくたのむ。ご安全に。